第7話:なんのために木を伐るのか?

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こんにちは、なかねです!

木こりをなって早7年になりますが、よく周りから

「なんで木を伐るの?」「伐った木をどうするの?」

といった質問を受けます。

初対面の人に職業を紹介する時などは必ず聞かれる永遠の質問です(周りに林業をやってる人なんて中々いないから無理からぬことですが…)

木ヲ伐ッテドウスルンデスカー?

そこで今日は上記の質問に答える内容の投稿にしようと思います。

それではよろしくお願いします。

伐採する主な目的一覧

伐採をする目的として主に下記のような理由が挙げられます。

  • 材木を作るための伐採
  • 森林、山地の整備を目的とした伐採
  • 宅地造成や新規建築などのための土地開発のための伐採
  • 建物などの解体工事のための伐採
  • 伸びすぎた街路樹や住宅の木など生活に支障がでるものの伐採(剪定を含む)

これが全てではありませんが大体こんなところです。

では続いてこれらの内容についてもう少し掘り下げていきましょう。

材木を作るための伐採

まずは材木生産のための伐採です。

要するに売り物の丸太を作るために伐採をします。

「素材生産」とも呼ばれます。

主に山などで丸太を作るためにまとまった数を伐採していきます。

伐採した木を丸太に精製して、トラックに積み込み材木市場等へ出荷する作業になります。

そうして丸太が製材工場へと届き板や柱などの木材になって売られていきます。

林業で言う「丸太」は農家で言う「作物」と一緒です。

精製した丸太の状態が良く、いかに高値で買い取ってもらえるかが腕の見せ所になります。

森林整備のための伐採

こちらは丸太を作るためでなく、森林を整備する目的で伐採をします。

森林は木々が生い茂っていますが、木が茂り過ぎるとお互いが干渉しすぎて生育が阻害されてしまいます。

そうした育成が不十分な木が山を占めると土砂災害を防ぐなどの山本来の機能が失われてしまいます。

そのため適正な割合を間引くために伐採をします。

散髪をイメージしてもらうと分かりやすいと思います。

髪が伸びた頭(木が茂りすぎた森林)をカットしてスッキリする(間引いて伐採する)といったカンジです。

また地形的に丸太の搬出が困難なことも多いので、伐った木は森林の中で整理して置くことが多いです。

伸びすぎて邪魔になった部分を間引いて

きれいに整えましょう

宅地造成や建築工事のための伐採

こちらは建築会社などの依頼にて行うものです。

新規の建物を作るためや新しい土地の開発のための伐採になります。

素材生産や森林整備伐採は林業事業体だけでの仕事が主になりますが、建築関係の仕事だと他の業者の方と作業することが多いです。

これは解体の工事でも同じです。

少し違うのは解体工事の場合、伐採を失敗して建物などに被害を与えても許される場合があるぐらいでしょう。(それはそれで危険なのでミスなく伐採するのは当然ですが…)

生活の支障になるものの伐採・剪定

例えば伸びすぎた街路樹、家に向かって倒れかかってる危険な木、電線に干渉している木など生活の支障になるものを除去するための伐採や剪定です。

これらは山などより住宅街などのことが多いため、山で行う伐採とはまた勝手が変わってきます。

高所作業車やラフタークレーン等を使って伐採することが多いです。

目的が重複していることもある

ここまで主な伐採の目的を挙げてきましたが、これらの目的は単独であることもあれば、いくつかの目的が重複していることもあります。

例えば解体工事のために伐採した木を丸太として精製し材木市場へ持っていったり、街路樹の剪定で出た枝葉をバイオマス燃料に使うために搬出するなど目的は様々です。

林業の主軸としては使える物を無駄なく使い利益を上げるという体質にあると言えます。

まとめ

今回は伐採の目的について書いてきました。

正直転職前は山に入って木を伐るくらいの短絡的な考えでこの世界に入ってきました。

ですがいざやってみると様々な目的に応じて技術、知識、段取りを組む力が求められます。

(それがやりがいでもあるのですが)

ここまで書いてきたことが林業を目指す方や、まだ経験が浅い方の参考になればと思います。

最後までご覧いただきありがとうございます。

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