こんにちは、なかねです。
ここまでに林業のやりがいや魅力について書いてきましたが当然いいことばかりではありません。
なので今日は林業をしていて感じるデメリットについても書いていこうと思います。
それではよろしくお願いします。
道具類にお金がかかる
初期投資にお金がかかる
まず何よりもお金がかかるということです。
チェーンソー 1台 | 約17万円 |
刈払機(草刈り機) 1台 | 約11万円 |
ヘルメット | 約1万5000円 |
チェーンソー防護ズボン(1着) | 約1万7000円 |
チェーンソーブーツ(1足) | 約3万5000円 |
上記は最低限必要になる道具です。
メーカーによって値段に多少の差はありますがあくまで標準的に使うもので選んで価格を書いてます。
合計で 34万7000円 になります。
そしてここに細かい道具(グローブや工具、作業着など)が加わってくるので合計金額はもっと跳ね上がります。
もちろん今ではこれらの準備は会社でしてくれている場合がほとんどですが、一昔前はこれらを自分で用意して就職するのが当たり前の時代だったそうです。(ぼくは会社で用意してくれる世代に転職しました)
ぼくも転職の時はこれらが会社貸与かどうかを基準に選んでいました。
なぜならここまで高額な道具を揃えておいて林業が自分に向いてないと思ったとき、辞めたときの損害が大きいからです。
ですが今でも一部の事業体ではこれらを自分で用意する習慣があるかもしれません。
実際ぼくが転職先を探しているときはそうした事業体もありました。
補助金や助成制度もある
林業をするにあたりお金はかかりますが、補助金や助成制度もあります。
林業の就労人口は減っているため国が「緑の雇用」や「緑の給付金」といった制度を用意しています。
参考までにこれらの制度でいくらもらえるかを確認しておくのもいいと思います。
修理や交換にお金がかかる
はじめに道具を揃えるのにお金がかかりますが、揃えたあともお金がかかります。
チェーンソーや刈払機はとてもハードに使うため数年でどこかしら調子は悪くなります。
内部のパーツの磨耗や劣化も必ず起こります。
そのため修理やパーツ交換にお金がかかります。

修理費用より新品購入のほうが予算的にいいといったケースもけっこうあります。
またチェーンソー防護ズボンやチェーンソーブーツも破れてきたり、ソールがすり減ったりと交換の必要が出てきます。
個人的な感覚だとチェーンソー防護ズボンはおよそ3年、ブーツも2年が寿命といったところでしょうか。
現場までの距離が遠い
林業に限ったことではないかもしれませんが、現場まではだいたい遠いです。
平均で会社から車で最低1時間はかかるのが大半です。
あまりに遠いと出張になり現場周辺に泊まりますが、1時間半くらいまでは通うパターンも多いです。
現場まで1時間半かかると当然往復で3時間かかります。
ですが現場の開始と終了が変わるわけではないので、1日24時間の中で3時間が移動だけで取られるのは実はけっこう負担が大きいものです。

環境次第では稼ぎにくい
これは主に2パターンあります。
天候などで仕事ができない場合
日給月給制や日給制の場合、雨や雪、台風などで仕事ができない場合は単純に出勤日数が減るのでその分給料に影響します。
個人的な感覚としてそれでも月の出勤日数が20日を下回ることはないですし、影響もそこまで大きくはないのですが気にはなるポイントだと思います。
ぼくとしては悪天候の中での作業はしんどいだけなので中止のほうが気が楽ですが…
残業代で稼ぐという感覚はほぼ無い
一般的なサラリーマンの給料ですと残業が増えることで給料を上げるといった感覚があると思います。
実際ぼくの警備員時代の給料も時間外勤務や深夜勤務がどれくらいあるかで給料の額が変動していました。
ですが林業はその感覚がほとんどありません。
そもそも暗くなったら作業が危険なので残業するということがありません。
これはメリットでもありますが、同時に給料面でデメリットにもなるのです。

体力的にいくつまで続けるかを考える
林業は技術職なので体力だけあればやっていけるというようなものではありません。
かといって体力は必要不可欠です。
チェーンソーなど重量物を振り回し、夏の暑さや冬の寒さの中作業しなくてはならないからです。
高齢になった時に自分がどういうカタチで仕事を続けていくのかを考える必要があります。

正しい指導者がいないと危険
林業はただでさえ怪我、死亡のリスクが高い職種なので所属先に正しい指導者がいないととても危険です。

ちなみに「経験年数が長い」=「正しい指導者」とは限りません。
あぶない方法でも特に怪我もなく長年やってきた運のいい人もけっこういるものです。
ぼくが以前いた会社では指導者といえる人はいませんでした。
年配と若手で構成されており中間層の人間がいませんでした。
この年配の人たちが指導者だったかというとそうでもありません。
年配の人たちも最低限の危険行動や理屈以外たいして理解してなかったのです。
そのため若手も育ちが遅く、何が危険行動なのかも自分たちで探りながら業務をするといった状態でした。
正しい指導者の見極めは?
じゃあ「正しい指導者」がいるかをどうやって見極めればいいのか?と聞かれると正直言って難しいです。
林業未経験者であればなおさら入社前にそんな状態を見極めれるわけがありません。
強いていえばその事業体の人に危険作業についての対策や取り組みを聞いてみて違和感がなければ問題無しといった判断をするしかないのかと思います。
まとめ
ここまでぼくが感じている林業のデメリットを書いてきました。
お金や身の危険など要因はさまざまです。
ですがこれらのデメリットをふまえても林業はやる気のある人には十分魅力のある仕事だと思います。
ここまでの記事が林業に関わっている方の参考になれば幸いです。
最後までご覧いただきありがとうございました。
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